Chirosoに魅了された3人の生産者
Edwin, Edison, Juan
Philocoffeaにご来店いただき、ありがとうございます。
コロンビアのコーヒーのご紹介です。
今回ご紹介するのは、コロンビア南部・ウィラ県で生産されたチロソ種のコーヒーです。
このコーヒーを届けてくれたのは、輸出会社「Caravela Coffee」のパートナー生産者たち。Caravela Coffeeは、ウィラやトリマ、カウカ、ナリーニョといったコロンビアを代表する産地に品質管理ラボを構え、高品質なスペシャルティコーヒーの生産を支えています。彼らが大切にしているのが、「PECA」と呼ばれる教育プログラムです。栽培方法や収穫のタイミング、発酵・乾燥の管理、そして自分のコーヒーを自分で評価するためのカッピングまで。品質をつくるために必要な知識や技術を、生産者と一緒に積み重ねていきます。
「コーヒーを作る農家」から、「品質を理解し、自ら品質を高められる生産者」へ。
そんな長い時間をかけた取り組みによって、一杯一杯のコーヒーはよりクリーンに、より再現性の高い味わいへと磨かれていきます。今回のロットを手掛けたのは、ウィラ県でコーヒーを栽培するエドウィンさん、エディソンさん、ファンさんの3名。3人に共通しているのは、「チロソ」という品種の可能性に魅了されたことです。友人農園でその味わいや樹勢の良さに出会い、自らも栽培を始めたり、スペシャルティコーヒープロジェクトの一環として導入したり。それぞれ異なるきっかけではありますが、「もっと良いコーヒーを作りたい」という想いから、新しい品種への挑戦を続けています。今回ご紹介するのは、その3名のチロソをブレンドしたナノロットです。
水分値も密度もしっかりとあるコーヒーだったので、最初は焙煎前半からしっかりと熱を入れてみました。ただ、出来上がったカップは少し軽やかすぎる印象に。もう少し厚みのある質感にしたいと思い、本焙煎では投入直後の火力を少し抑え、豆の内側までじっくりと熱が伝わり始めたタイミングで火力を加えるよう調整しました。そうすることで、果実感を残しながらも、粘性のある飲み心地と奥行きのある甘さを引き出しています。
個人的には、焙煎日から3週間ほど寝かせてから飲んでいただくのがおすすめです。エイジングが進むにつれて質感はよりなめらかになり、果実感のある酸味も感じやすくなります!
ひと口飲むと、まず感じるのは文旦を思わせる、どこか和柑橘のような上品でやわらかなシトラス感。そのあとから、アプリコットのようなストーンフルーツの甘さがゆっくりと広がっていきます。さらに、少しハーバルで甘酸っぱいニュアンスは、ルバーブジャムのよう。ブラウンシュガーやアーモンドを思わせる甘さは、冷めても心地よく続き、最後までバランスよく楽しめます。
派手さはありません。でも、飲み進めるほどに「このコーヒー、いいなあ」とじんわり感じられるような、滋味深い魅力があります。気づけばもう一口飲みたくなる。そんな、静かに寄り添ってくれる一杯です。