Bernard さんの作る、果実味溢れるGeisha
Ecuador Eliza
Philocoffeaにご来店いただき、ありがとうございます。
エクアドルのコーヒーのご紹介です。
エクアドルは、その名がスペイン語で「赤道」を意味する国。北をコロンビア、東から南をペルー、西を太平洋に囲まれ、ガラパゴス諸島、太平洋沿岸、アンデス山脈、アマゾン熱帯雨林という4つの豊かな自然環境を有しています。
エクアドル南部ロハ県、ビルカバンバから車で約1時間半。標高1,700mから2,275mという高地に、La Noria、El Dorado、そしてElizaの3つの農園が広がっています。2016年にBernard Uhe氏によってスタートしたこれらの農園は、コロンビア・ボゴタ近郊のコーヒー産地で代々働いてきた家族とともに運営されています。澄んだ空気と清らかな水、緑豊かな山々に囲まれた自然豊かな地域です。涼しい気候と豊富な降雨、肥沃な土壌。高地ならではのゆっくりとした成熟によって、花を思わせる香りと果実のような風味を持つコーヒーが生み出されています。
広大な敷地には十分な間隔をとってコーヒーの木が植えられ、豊かなシェードツリーのもとで丁寧に栽培されています。農園内には、みみずを活用した堆肥づくりのステーションが設けられ、そこから生まれる液肥を用いながら土壌の循環を意識したオーガニックな環境づくりが行われています。Eliza農園には人工池も設けられ、水源を守りながら栽培を続けています。
2023年、この3農園で収穫されたコーヒーは、Cup of Excellenceで全農園がトップ10に入賞するという快挙を成し遂げました。La Noriaは第1位、さらに国内最大の品評会Taza Doradaでも同ロットで優勝。El Doradoは8位、Elizaは10位と、いずれもGesha種での受賞でした。短期間で数々の実績を重ねている農園です。
また、養蜂やカスカラティの製造、カカオ栽培などにも取り組み、自然との共生を大切にしながら持続可能な農業を実践しています。有機認証の取得も進めており、エクアドルの豊かな恵みを未来へつなぐ活動を続けています。
今回のロットは、果肉除去前に3日間の嫌気性発酵を行い、その後パルピングを実施。さらに3日間発酵させてから水洗いを行う、ダブルファーメンテーションで仕上げられました。エクアドルらしいジューシーで明るい果実感と、クリーンな後味をお楽しみいただけるロットです。
このコーヒーの良さがまっすぐ伝わるように、今回は浅煎りで仕上げました。焙煎終了温度だけを見ると、今年焙煎したコーヒーの中で最も低い温度です。(ここで排出して大丈夫かな……と少しドキドキしながら焙煎機の前に立っていました)
水分値も密度もしっかりとある豆だったので、前半からしっかりとエネルギーを与えながら発達させ、1ハゼ後は少し長めにディベロップタイムをとることで、酸と甘さのバランスを整えています。今年はさまざまなエクアドルのコーヒーを焙煎していますが、同じ農園、同じ品種であっても、焙煎中の香りや挙動は驚くほど異なります。次はどんな表情を見せてくれるんだろうとワクワクしてしまうのも、焙煎の面白さですね。
焙煎から1週間ほど経ってからドリップで淹れてみると、シトラスフルーツを思わせるジューシーな果実感がじゅわっと広がりました。まるで果汁が弾けるような、甘酸っぱい味わいが一気に飛び込んできます。さらに少しエイジングを進めてみると、味わいはより複雑な表情へ。シトラスやフローラルな印象に加えて、マスカット、パイナップル、ハチミツ……次々と新しいフレーバーが顔をのぞかせ、頭の中にいろいろなコメントが浮かんできます。
ジューシーで軽やかな飲み心地でありながら、繊細で甘い余韻が長く続く一杯。飲むタイミングによって表情を変えていくのも、このコーヒーの大きな魅力です。これからの暑い季節にも、すっきりと楽しんでいただける華やかなエクアドル。ぜひ、時間の経過による味わいの変化もあわせてお楽しみください。
エクアドルの豊かな自然と、挑戦を続けるBernard さんたちの想い。
ジューシーで華やか。でもどこかやさしく、飲み終わったあとにはまたもう一杯淹れたくなる。エクアドルらしい一杯を、ぜひゆっくりとお楽しみください。