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エクアドルのコーヒーのご紹介です。
<Finca Clara Luz>
1935年、ネプタリ・ゴンザレス氏とクララ・ルス・ヒメネス氏によって拓かれたこの農園は、数十年にわたり家族の暮らしを支えてきました。90年代にはコーヒー価格の低迷や病害の影響で農園は停滞しましたが、2014年、次世代が立ち上がり、再びスペシャルティコーヒーへの道を歩み始めます。伝統を大切にしながら、ゲイシャをはじめとする新しい品種の栽培や、精密なプロセス管理に取り組み、現在では「Golden Cup」、「Best of Loja」、そして「Cup of Excellence」など数々の受賞歴を誇る名門農園へと成長しました。
農園を支えるセルビオさんは、もともと海岸地域でバナナ栽培に携わっていましたが、故郷ロハに戻り、コーヒー栽培に情熱を注ぐようになりました。2024年の収穫では、体調を崩した父に代わり、息子のフアンさんがカッピング会に参加。「父の味を自分の手で焙煎し届けたい」と新たな夢を語ってくれました。世代を超えて受け継がれるこの想いが、一杯のコーヒーに込められています。
このFinca Clara Luzに魅せられ、毎年訪れ続けているのが、私が尊敬する焙煎士であり友人でもあるRurukuna Inkの望月光さんです。
こちらは望月さんが訪問した際の記録
2022年:1935年からコーヒー農園を家族が始めている。Servio自体は元々バナナの栽培に携わっていてロハとは別の海岸地域に長く住んでいた。ロハに戻ってきてスペシャルティコーヒーに携わる。アメリカでもしばらく仕事をしていたようで、少し英語ができる。Clara Luzは、セルビオ達のお母さんの名前。
2023年:農園は兄アントリアーノと一緒に手入れしており、山の斜面に沿って区画ごとにコーヒーの木が植えられている。在来種のシェードツリーと午後になるとでてくる霧がコーヒーの木達を強い日差しから守っている。歩いているとオレンジの木がありひとつ食べてみるとしっかりと甘さがあるオレンジで何もしなくてもこんなに美味しくなるならコーヒーも美味しくなるはずだ。
2024年:息子のJuanがカッピング会に参加。彼は父Servioのコーヒーを今後焙煎するのが目標。Juanからのコメント。2023年の収穫時にServioが病院に入院することになりいつもの味を出す事ができなかったが、2024年収穫分はいつものServioらしい味を出す事ができた。「コーヒーは在来種の木陰で栽培されているため、土壌は緩んでいて、非常に良質な有機物が含まれています。さらに、肥料の管理やバイオ製品の使用を優先します。土地が与えてくれる良好な環境を損なわないよう、私たちは除草剤を使用しません」と彼は付け加えた。
昨年行ったカッピング会で、綺麗さと力強い甘さを兼ね備えたゲイシャのコーヒーに魅せられ、その場で購入を即決しました。望月さんがそれぞれの農園について楽しそうに説明している姿が印象的で、早くそのストーリーを皆さんに伝えたくて、生豆の到着をまだかまだかと待ち望んだ思い出です。
想いが詰まったゲイシャ種、ここ数ヶ月の中で一番浅煎りに仕上げました。ゲイシャらしいフローラルで華やかな香りと青リンゴのような爽やかな甘さを引き出せるように、8:30くらいの短い焙煎時間で。1ハゼの後は焦がさないように、生焼けにならないように、香りをこまめに確認しながら調整しました。(毎回どきどきする瞬間ですね)
豆を挽いた瞬間のお花のような香りにいつも心が躍ります。ゲイシャ種らしいフローラル系の香りが、淹れたてから冷めるまで楽しめます。青リンゴのような爽やかな印象から、みかんやピーチのような甘い果実感にゆったりと変化。浅煎りなのですが酸味だけでなく、ふくよかな甘さが最後の一滴まで感じられ、嗚呼至福。焙煎日から20日以降から、より複雑な果実感が感じられるので、お手元に届いた後も少しの見頃をお待ちください。
今年出会ったコーヒーの中で忘れられないコーヒーになる、そのくらい私のお気に入りです。土地の恵みと家族の情熱に育まれた、華やかで甘みあふれるゲイシャの味わいをぜひお楽しみください。
<豆情報>
Farm:Clara Luz
Producer: Servio Gonzalez
Area: Quilanga ,Loja
Altitude: 1,700m
Varietal: Geisha
Process: Natural
Flavor notes: Jasmine, Green apple, Smooth, Honey, Mandarin orange, White peach, Juicy
焙煎度:浅煎り
エイジング:焙煎日から20日後からおすすめです
<FOR WORLDWIDE SHIPPING>
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