ホルヘの技術が引き出す、洋酒のような一杯
La Roca / El Paraiso
Philocoffeaにご来店いただき、ありがとうございます。
コロンビアのコーヒーのご紹介です。
コロンビアのトリマ県に位置するプラナーダス。この地域は2000年代初頭までゲリラの影響下にあり、決して豊かな環境とは言えません。農園へは、舗装されていない道を4時間以上進み、小川を渡る必要があるなど、到達するのも一苦労です。しかし、一度農園に足を踏み入れれば、そのポテンシャルの高さに驚かされることでしょう。今回ご紹介するのは、プラナーダスで自身の農園"La Loca"を運営しながら、近隣農家のプロセスも請け負うホルヘが手がけたゲイシャ種。彼はプラナーダスの高地にあるEl Paraiso農園のチェリーを使用し、そのプロセス技術でゲイシャ種の持つ可能性を最大限に引き出しています。
ホルヘは、プラナーダスで3世代続く農園の息子であり、4〜5年前からスペシャルティグレードの生産に挑戦しています。彼の努力は、2022年のCOE(Cup of Excellence)初エントリーで3位入賞、2023年には24位入賞という形で実を結び、コーヒー生産への情熱を一層強めています。さらに、ホルヘの息子もその情熱を受け継いでおり、キッズ向けカップテイスターズで2位を獲得。次世代も期待できる生産者一家です。
今回のティピカ種は綺麗系というよりは、鮮やかで面白い味わいの仕上がりになっています。最初は深煎りにしようかなと思っていたのですが、複雑な果実感を楽しんでいただきたいと思い浅煎りで仕上げました。ジューシーで明るい酸味がクセになる一杯です。
カッピングで一口啜って、一番最初に頭に浮かんだコメントはアップルブランデー。冬の寒い日に、ホットのアップルブランデーをゆっくり飲んでいるような、そんな感覚です。他にも、サルタナレーズンやドライイチジクのような甘酸っぱい果実感を一緒に感じます。冷めるにつれてオレンジのようなシトラスフルーツの印象も顔を出し、複雑な味わいが面白い一杯です。焙煎したては、やや発酵感のある酸味が弾けるように感じられますが、日を置くごとにその印象は穏やかになり、よりマイルドで奥行きのある味わいへと移ろっていきます。個人的には、明るさと丸みのバランスが整う焙煎から15日ほど経った頃がおすすめです。
プラナーダスならではの豊かな果実味とホルヘのプロセスによる表現。
洋酒のような鮮やかで奥行きのある味わいを、ぜひじっくりとお楽しみください。